私がマナー講師になるきっかけでもあり、一番最初にお教えすることになったのが「テーブルマナー」でした。
研究機関で経理を担当するOLだった私は、海外経験の多い職員の皆さんとランチに出かける度に、「もう少し早く綺麗に食事がしたい」とテーブルマナーを学びたいと思ったことがきっかけでマナー教室に通い始め、やがて講師にスカウトされます。運命が一つ動いた瞬間でした。
マナースクールを辞めた後も、商社の役員秘書としてOLを続けながら週末だけのマナー講師でしたが、とある会食、つまり「お食事」がきっかけで、五つ星ホテルとのコラボレーションでテーブルマナー講師を務めることになります。
生徒として最初にテーブルマナーを学んだ際に、「海外では食事の席で仕事が決まるのよ」と、先生からお聞きしても正直なところ意味がよく分かりませんでした。
けれど、その数年後、私自身が「食事で仕事が決まる」を初めて経験します。そして、その後もデモレッスンをお見せすることは一度もなく、お食事をご一緒するだけで仕事が決まってゆくの連続でした。
なぜテーブルマナーを心得ているだけで、このようなことが起こるのでしょうか?
それは、経験の中から私自身が答えを見つけています。そして、決して私だけに起こることではなく、学んでくださった生徒様方にも同じような変化が起きたご報告を頂いています。
「運命」とは、人間の意志を超越してめぐってくるものですが、テーブルマナーを知ることで変わることを強く感じています。